スピーカーの再生能力は

①スピーカーのサイズ

②エンクロージャーの形式・材質

③設置環境

④リスニングボジション

⑤再生音量

の5つが複合する。



この中で、「再生音量」について触れていることにやや違和感を覚える向きも居るかもしれない。

実はスピーカーには、能力が最大化されるスイートスポット的音量が存在する。


特に大口径のスピーカーにとってはある程度ユニットをドライブさせるだけのエネルギーが必要であり、それはイコール音量となる。

また、再生周波数は非常に複雑な振動を要求する為、スピーカーの能力を超えすぎても音の破綻をきたす。

パワーアンプも同様である。

したがって、許容いっぱいでなく、
かといって小さすぎない音量が存在する。
イメージとしては7割といったところか。


先の記事で低音域と高音域とで減衰の仕方が違うこと、及び指向性の話をした。

高音域ほど低音域のマスキングの影響を受けやすくもあり、また、定在波といって、反響した音声が再生音にぶつかり打ち消し合う事で、
音声には一定のにごりが発生することも付け加えたい。

この濁りを抑える為には適切な設置ポジションと、反響を抑える吸音材によるルームチューニングが鍵となるが、
設置場所の反響具合も含めて聞こえ方が適切である状態を模索することとなる。

この部屋の音響特性をルームアコースティックなどと呼称する。